初雪の日に循環器内科の検診日だった。病院の待合室で順番待ちをしている多くの患者はそれぞれ病で苦しんでいる人々だろうと思って眺めた。
車椅子の高齢の患者を介護している家族と思われる若い人の姿を眺めているとなんとか早く社会に戻してやりたいと思ってしまう。酸素を鼻から吸引するために携帯ボンベを引きずりながらゆっくり目の前を歩いてゆくお年寄りの姿を眺めると私の行く末を暗示させたりしてしまう。
循環器内科の定期健診では事前に採尿と採血があった。最近になって気が付いたことだが、トイレで排尿時にやけに泡が出て消えない。
この原因について主治医に聞いてみたらタンパクの数値が少し高くなているが間質性肺炎用の薬の影響も考えられる、呼吸器科の先生に連絡して置くので次回の呼吸器科の診察時に聞いてくださいと言う事になった。
心臓機能に自覚症状も無いし診断も異常はなかった。しかしいずれ冠動脈の再狭窄でカテーテルということも皆無ではないので覚悟も必要だ。
多くの患者や付き添いの人々の姿をみていると他人の悩みや苦しみなどそう簡単にわからない、そう考えると生きて生活しているかぎり悩みや苦しみが無縁な人などいるはずがないというのが87歳の私の実感だった。





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