教育界のネット環境の遅れ、中小企業のテレワークの遅れ、マイナンバー制度の遅れ、電子決済など・・・今回のコロナ禍ではデジタル分野では日本は先進国ではなかったということを改めて感じた。
象徴的な話だがオンライン教育の機材の普及が進んでいないとか、テレワークしても印鑑を押すために出社するとか、感染者したかもしれない人が保険所に電話しても繋がらない話、PCR検査に10日 間もかかった話しなど聞くと唖然としてしまう。
最近の日本経済新聞の記事にあったことだが新型コロナウイルス感染症に対する日本政府の対応を「アナログ行政、遠のく出口」と評価していた。
続けて「ITや民間活力の導入という世界標準から取り残されてしまったままでは、ウイルスとの闘いに勝つことは難しい」とまで書かれていた。
台湾や韓国はコロナとの戦いでビッグデータとスマートフォンを積極的に活用し、マスクの配布やPCR検査システムなどデジタル化が進んでいるからスピーディーに対処が出来ているようだ。
韓国に滞在中に経験したことだが、アパートの賄いのおばさんがスマホで娘に送金したり、スーパーでの買い物も現金で支払う人は居なかった。会社のオーナーは現金を持っていなくてコーヒーまで全てカード決済していた。これが5年前の事だ。
これに対して日本はどうだろう、先日買い物に行ってみると90%近くの人が現金で支払っていた。政府からの10万円の支払いも郵送で書類が来てから申請するから手間がかかり遅くなる。
マイナンバーと口座番号が繋がっていれば政府から口座に振り込みが出来るはずだ。「eーTax」で確定申告している身としては何でデジタル化が進まないのか考えてしまう。日本のマイナンバーカードを持っている人は約15%ぐらいだから無理だと解った。
やっぱり日本は遅れてしまったのか、なぜだろうか?マイナンバー制度の時にマスコミは国民に番号を付けるのかといってブレーキをかけ推進には非協力だったような気がする。
防犯カメラの街中への設置も個人情報が取られるとかで、政府や行政が主導する事に関してことごとく消極的な記事を書くマスコミや国民の一部は潜在的に過去にひどい目にあったことが政府の不信につながっているのかもしれない。
何でもかんでもデジタル化すれば良いもんでもない。アナログとデジタルを国民が選択して各自が使いこなす「ハイブリッド」が良いのではと思っている。