「チンギス紀」第六巻「段金」を読み終わった。

「チンギス紀」第六巻「段金」を読み終わった。テムジンはのちにチンギス・カンとなり、ユーラシア大陸の覇者となるのだがこの巻では父の仇でもあるタタル族を討つために漢民族が支配する大国、金と同盟したり、親友のジャムカと袂たもとを分かってしまう。

十二世紀の草原における国と民族の複雑な対立劇やなじみのない歴史に当初は戸惑ったが、登場人物が解ってくると、登場人物の性格や行動などから次の一手を「読む」楽しみが出てくる。

主人公テムジンの成長を間近で見守ることができるのも楽しみのひとつである。

付属している地図を眺めながら読んでいると、雄大な草原の躍動と遙か草原の上を流れる雲のように、悠々たる時の流れがこの物語にが感じられる。

武力がものをいった時代なだけに、迫力ある合戦場面に先がどうなるのか、気持ちがはやる。

付き合いが長かった部下をなくしたり出会いがあり死もあるのがの物語全編にある、殺戮の中でもテムジンの人を思う愛も感じられる。

国を統一し国力を強くする英雄には強烈な統率力の中に人に対する愛があった。それにしても何巻まで続くのか?

チングス紀