「自家焙煎珈琲コトリ」の店に入った途端にマスターが栃木県北の詩誌である「那須の緒(第18号)」を取り出し木村先生からですと言いながら手渡してくれた。まことに都合の良い入手方法になっているが先生には感謝しなければならない。
「那須の緒」は私にとってはいつも新鮮で感動と学びの場になっている。18号には貝塚津音魚氏の詩に那須野が原に住む人々の自然と日々の対話がら生まれ「ヤウラ」という言葉が生まれたとあった。
初めて聞く「ヤウラ」とはなんだろうか、「那須颪(おろし)」に関係がありそうだと思って検索して分かった。ヤウラとは防風林や屋敷林のことであった。那須野が原に吹き下ろす強い季節風が、時には家屋を倒壊させるほどのものだったようだ。
手塚文子氏の「高館場跡」も那須与一の逸話を思い出せた。「神様がくれた時間」「藪椿のある家」「絶望こそ希望」・・・どれも繰り返し読んでいると生きる力を与えてくれる内容だった。
余談・・・誤字訂正の知らせと思ったら防衛費増税、敵基地攻撃能力の閣議決定は言語言道断だ、など突然に朝日の社説のような内容が差し込まれていた。言論の自由だし政権批判も良いのだが、書かれている内容は理解できてもこの詩誌に入っていることに何か違和感を感じた。