デジタル化について思う

政府でも企業でもデジタル化が進んでいるし、特にコロナ禍で政府からの給付金などでは従来からの方法では手間暇がかかり遅れが問題化している。対策は個人情報のデジタル化が効率が良いのだ。

5年前に韓国に住んでいた時に感じたことだが、個人情報についてはリスクへの懸念よりも得られる利益の方が大きいと感じた。

国民全員が個人ナンバーで管理されていたし、スパーマーッケトの支払いは全てカード決済だったし、宿舎のおばさんはスマホで送金手続きしていたことなど見てビックリした。

オーナー社長が接待費は登録してある会社のカードを使わないと経費として認められないという話もあった。

電子政府は行政事務の効率化やスピードアップ、そして行政コストの削減につながることが日本国民の理解が得られていなかったので日本が圧倒的に遅れていることを韓国で感じたのだった。

昨年から日本政府もようやくデジタル庁を作りデジタル化の基本であるマイナンバーカードの促進を図っている。

こんな時に必ず出てくるのが個人情報に関する反対意見だ。商店街にカメラの設置を初める時も監視社会になると反対する話もあった。

今回もこんな意見も出ている。

「政府与党がカネに糸目をつけず、マイナンバーカード取得を急がすのは国民の一挙手一投足を見張り、監視社会の網を張り巡らせるためだ。」

こんな意見を読むと民主主義とは民衆の合意形成に時間がかかる、韓国のような大統領制の方がスピードが速い、コロナ対策などでは中国のような先制主義がもっと効率が良い。

これは文春2月号のコラムにあった藤原正彦氏が「民主主義」という幻想に書いていたことであるが、高い人格を備えた天才が国を率いる場合に限って、先制政治は民主国家より断然優れているという事になる。