韓国京畿道の龍仁市に法輪寺という仏教寺院がある。この寺の敷地のハス池のほとりに、「帰郷祈願碑」の文字が刻まれた石碑が横たえられているそうだ。
この石碑は、2万人とも言われる朝鮮半島出身の戦没者たちの魂が、故郷に帰れるようにと祈願する追悼碑であるが、なぜ碑文が見えないように半分埋められているのかは理由があった。
以下は産経新聞の黒田勝弘の書いた記事の内容を要約したものだがこの記事を読んで次に訪韓したときは是非法輪寺を訪問してみたいと思った。
女優の黒田福美氏は有力な親韓派で韓国との付き合いは長く、並みの韓国通ではない。
黒田福美氏はある時、夢に出た韓国人特攻隊員(卓庚鉉、日本名・光山文博)への思いから韓国にその慰霊碑を立てることを志した。遺族は彼女に感謝し、「帰郷祈念碑」として特攻隊員のみならず日本の戦争で犠牲になった韓国人すべてを慰霊、追悼する筈だったが「親日売国奴の特攻隊を称えるのはケシカラン」という反日・民族団体の反対運動で除幕式は急きょ中止となり、慶尚南道・泗川市の公園から石碑は撤去されたのだった。
その後に彼女の志に共感する尼僧と住職の配慮で、龍仁市の法輪寺の境内に横になって安置されているようだ。
今回の騒ぎを通して黒田福美氏は韓国人たちは反日という柵の中に囲い込まれている羊の群れのようだと思った。
反日・民族団体に対して意見をしたり、いさめたりすれば直ちに「親日派」というレッテルを貼られて柵から追い出され、社会的に抹殺される。更に『韓国社会が「親日的」とされる言論を封殺し、地位を奪ったりして、人々を社会的に抹殺するようなやり方を止めないかぎり、韓国の言論も社会も成熟しないだろう。このことは韓国人自らが気づき改めないかぎり実現することはない』という。
黒田福美氏の出版した『夢のあとさき─帰郷祈願碑とわたし』(三五館刊)と題する本を読むと「自他共に許す親韓派の黒田福美が韓国でなぜ裏切られたか」の体験的記録であり、年間700万人もの韓国人が日本を訪れ日本を楽しんでいる韓国で、なぜ今なお「反日」なのかという謎を解きをしてくれる。