新国立競技場(オリンピックスタジアム)の建設が進んで今年11月には完成するようだ。昨日のTVニュースで設計者の隈研吾氏がインタビューで新国立競技場には47都道府県の杉を使用しているという話をしていた。
TVを見て思い出したのは、同じ隈研吾氏が設計した那珂川町の馬頭広重美術館の現状がその後どうなっているのか見たくなった、むろん歌川広重の浮世絵は何度みてもすばらしいが「青木コレクションに見る、異形のもの」という企画展にも興味があった。
日曜日に家内と一緒に美術館に行ってゆっくり見学した。帰途には市内の「黒羽あじさい祭り」の紫陽花の開花状況をみたがまだ時期が早いようで、あと一週間ぐらいか。
馬頭広重美術館は、地元産の八溝杉による格子状の屋根に包まれている建物で、杉材が時間とともに移りゆく光によってさまざまな表情を見せる筈だと聞いていたが・・・建設後19年経っているので屋根の上の杉材は黒ずんでいていずれは朽ち果てる筈と感じた。
日本人は変色した寺院をごく自然に受け入れているのだから、そこに設計者の考えが生かされていると思えばよいと割り切って考えた。
内装にも地元の材を使い、壁は烏山和紙、床は芦野石で出来ているようだが、内部は以前と変わらず「和」の雰囲気で非常に落ち着けるしデザインもうつくしいと思った。
日本人は住宅、生活道具、工芸品など、多くが木製であり歴史と文化は木を利用してきているのでこのような建造物でも落ち着けるのかもしれない。