遅咲きの老後という言葉がある。年齢を重ねて老後になったら静かに花が開くような生き方を表す言葉である。たとえば朝の温かいご飯と味噌汁、天気の良い日の散歩、好きなモーツァルトを聴く時間、植物や庭、身近な生き物の観察なんでもよいから一日の中に「楽しみの芯」を一本通すことができればそれでよいのだ。
老後は大きな目標は不要で「今日はこれができた」と言える一本の芯があれば十分、人の評価を気にしない、途中でやめてもいい。昔は出来なかった「気まぐれ」「寄り道」「無駄」が心を豊かにするのかもしれない。
「何かを成し遂げる老後」ではなく「味わいが深まる老後」で十分である。人に勝つことより、目立つことより、自分なりの充実が静かに花が開くような遅咲きの老後を体調を最優先に無理をしないで暮らしてゆきたい。




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