老人だって刺激を好む

病院での待ち時間は読書すると決めている。今日は循環器内科と呼吸器科の健診日で朝の9時30分に病院に入り、院内食堂で昼食を済ませて病院から出られたのは13時頃だった。

主治医のとの対話は短時間だったが事前の血液検査、尿検査、レントゲン撮影があるから早めに病院に入るのはいつもの事である。

幸い心臓も肺も変化は認められなく従来からの投薬を続けることになった。間質性肺炎の治療薬のオフェブの副作用については下痢止めを状況を見ながら飲む以外なさそうだ。

待ち時間中は文藝春秋(5月号)をほぼ読んだ。中でもエマニエル・トッド氏の「欧米の分裂と日本の選択」と題する特集の内容が刺激的であった。信頼できるロシア、信頼できない米国とか核の傘は幻想、憎悪が原動力のトランプ政権、日本は核武装せよ・・まあ、今まで観ていたドラマの裏側を読んだようであった。

この人の最近の著書「西洋の敗北」があるが難しそうだが興味が出てきたので読んでみたくなった。

もうひとつの刺激を受けた特集は「日本復活のチャンスが来た」という池上彰氏と投資コンサルの斎藤ジン氏の対談集だった。外から日本を眺める視点を持つと、見方が大きく変わることがわかる。裏打ちされた論理を持った専門家の意見は説得力がありいろんなことに気づかされるし、刺激的である。

いずれも難しそうな内容で読みこなせるかわからないが、86歳になる老いた私でも刺激的で興味あることはもっと知りたくなる、病院からの帰りに書店に立ち寄って二冊を衝動買いしてしまった。