人生で一番幸せな20年間(?)

80歳の壁を越えたら人生で一番幸せな20年が待っています—というのがこの本の内容だが本当かな。

私は既に80歳の壁を越えてから3年を何とか生きている身だからこの見出し的内容は希望を与えてくれる。

精神科医、臨床心理士である和田英樹先生が書いた「80歳の壁」は我慢をしないで、したいことをして、気の向くままに生きていいのが、高齢者=幸齢者であるという。

この本がベストセラーになるのも頷ける様々な提言がいろいろ出ているが、全ては納得できない。

80歳からの人生は、70歳代とはまるで違う。昨日迄出来たことが今日は出来ないという事態に何度も遭遇する。であるから老いを受け入れ、できることを大事にすると言うのは本当だと思う。

高齢者診療の基本は、個人に合った診療をすること。食べたいものを食べ、したいことをする。薬より頭を使う。歩き続けること、歩かないと歩けなくなる。噛めば、体と脳は活き活きする。確かにそうかもしれない。

「幸せ」とは、自分がどう考えるかによって決まってくるものだし、究極的な幸せは、やっぱり楽しむ能力なのだという著者の言葉を心に留めて”人生で一番幸せな20年間(?)”を過ごしたいなと思った。