チンギス紀(七)虎落を読んだ

表紙には虎落を「もがり」とある。この漢字は長いこと生きて来て恥ずかしいながら初めて目にした。

ネットで調べたらこの漢字の意味を「竹を筋かいに組み合わせて縄で縛った柵や垣根」とあった。

テムジンがモンゴル帝国成立までを描いているがこの編ではモンゴル族の各氏族、メルキト族、ケレイト王国が二つに割れ、草原の覇者をめぐる決戦が始まろうとしている。

草原の統一はまだ遠い。テムジンが周辺国をどのように併合してゆくのか、戦いの日々が続いている。

テムジンは常に軍事用語の兵站を重要視している。替え馬の準備、製鉄場作り、など今でいう物流などに日頃から準備させている。

やはり草原の覇者になる者にはそれなりの大局観があり、先見性があったのだと感じた。

凄まじい戦闘シーンとその中での登場人物の姿と心模様が、歯切れよく描かれている。

北方 謙三(著)