人生の終盤を感じた日

春になり暖かくなれば東京に住む義兄が自ら運転する車に姉を乗せて日光や那須などの温泉地に行く途中、わが家に寄って仏壇に手を合わせて一休みして行ったのは何時だったのだろうか。

思えば義兄も92歳になっているからもう10年以上も前の出来事だったのが、つい最近のような気もする。

今日、姉や甥っ子夫婦から電話があり入院中の義兄が大分弱って来たという話しをしてくれた。

自力で食べる力も無くなっているようで点滴で養分を受けているようだ、認知機能も劣化してきているいるという。コロナ禍であるから面会も出来ない。

延命治療はしないようだし、義兄はもはや長くは生きられないかも知れないと思いつつ、いつかは私も通る道でもあると自覚した。

私も延命のみを目的とした医療をしてまで生きたくない、自然にまかせてほしいと思っている。

義兄も姉も家族を大切にし、誰にも迷惑をかけずに毎日を一生懸命生きて来たことは確かだ、人生の終盤は命尽きるまで穏やかに過ごして欲しいと願うのみだ。

藤の老木