郊外にあるウォーキングコースの近くにある牛舎には10頭近くの牛が飼われていて春が来れば那須の山麓に放牧に行き秋にはこの牛舎に戻って来ていた。
それがあの東日本大震災と福島原発事故以来激変しここに居た牛の姿がなくなった。あの事故からもう8年も経つので牛舎は屋根も一部だがなくなり重機もそのままで荒廃が進んでいる。
あの悲劇を思い出すことは、感情的な意味においても、安全性を向上するための教訓と経験として役立てるという意味においても大切なことである。
また悲劇の後遺症が今も尚、続いていることを忘れてはいけない。再建の完了までの道のりはまだ遠く、東北の地域に住む住民も自分達の生活を完全に取り戻すためには、まだ多くの労力と努力と資金が必要だ。
全ての犠牲者とその家族を追想することを忘れてはいけない、ここにある牛舎がこれからどうなるのか知る由もないが、あの震災と原発事故は日本人にとって決して忘れることが出来ない日になっている。
災害の多い日本での原発は事故が一旦起これば放射能の恐ろしさを誰でも知ったはずだが原発ゼロを目指すことがいまだに国民的合意にならないのは何故なのかな?
犠牲者とその家族と、この牛舎の家族及び牛さんに黙とうした。