三屋清左衛門残日録

昨晩、録画して置いた「三屋清左衛門残日録」を観た。BSフジて放送された作品で主演の北大路欣也、脇を固める伊東四朗、中村敦夫、渡辺大、など一流役者の演技もすばらしい。

藤沢周平氏の小説には人を思いやる心があちらこちらに散りばめられている。映像も背景の風景も美しい日本を表現している。

隠居の身となった清左衛門は日々安穏と思っていたが現実は違っていろいろな事が起こる。「老い」「派閥争い」「友や思う人への情」が丁寧に描かれており楽しく観ることが出来た。

日々の出来事を綴る残日録、欅の老木に自らを重ねて思うこととは老いることは生きることを教えている。

人生はちょっとしたことで大きく変わることがある。家に閉じこもらず、外に出て人の輪に入ることが大切だ。人生が変わるかもしれない。

日残りて昏るるに未だ遠し―。

家督をゆずり隠棲の日をおくる清左衛門。強い寂廖感を覚え「残日録」と名付けた日記に心の内面を綴る。老いた身を襲う寂寥と悔恨・・。

2016年に読んだ小説が書棚にあった