2004年9月
|
全羅北道南部の西海近くに禅雲寺(ソヌンサ)という寺があります。百済の時代に創建した寺で当時は大きな寺でしたが、豊臣秀吉の朝鮮侵攻戦の際に焼失しました。 現在は大雄宝殿、万歳楼、霊山殿、冥府殿などの建物があり、十数人の僧侶がいるだけです。 禅雲寺で有名なものは春のツバキと夏から初秋の彼岸花だそうです。 秋の彼岸祭りに音楽会と写真展がこの寺であるというので土曜日の午後から一泊で観光することになりました。お寺での音楽会にも興味がありましたが彼岸花が満開でお寺の周りが赤く染まり大変美しいそうで写真でも撮りたいと思い参加しました。 |
||||
|
禅雲寺の敷地は広大で山門を過ぎてから2キロぐらい入ったところに本堂があります、驚いたことに音楽会には雨のなかでも大勢の人がレインコートを着て参加してしていました。もう終りのようで写真展もそこそこに鑑賞しして名物のウナギの夕食です。この付近のウナギは海で孵化した後に海が満ちるときに川を昇り、禅雲山の渓谷で成長し産卵のため海に出る前に禅雲寺入り口の川に集まるところを捕まえるのです。しかし最近ではここでも天然のものが非常に少なく養殖のものがほとんどだそうです。 ウナギ料理屋が道の両側に並んでいる中で一番明るい店に入って塩焼きとタレつきウナギを食しましたが・・鰻の風味が少なく柔らかさが無くいまいちで残念でした。 |
|||||||||||||||
金さんが「韓国の民泊は(日本の民宿)日本人には大変不便だと思いますが泊まるところが少ない山の中ですから予め寺の敷地内にある民泊を予約してあります。今回は良い体験と思って泊まって下さい」と言いました。本堂から小川沿いに歩き小さな橋を渡ると少し小高くなっている所に瓦葺の民家がありました。来訪を告げるとおっかない顔のアジュマが出てきて我々の泊まる部屋を指示してすぐに引っ込んでしまいました。 部屋は4.5畳位で障子張りの出入り口一つで部屋の中は何もなし、壁や天井一面に紙が貼ってあり床はオンドルで温かかったですが、トイレ・洗面所は屋外で共用です。大変だったのは夜中まで次々と他のグループが到着する都度にアジュマの声が騒がしく、やっと静かになったのは午後11時頃でした。 薄べりの上に横になっていると慣れないのか背骨が痛く感じます。時々横になってもまた痛くなってしまい寝たのかどうか解からない内に今度は出発のため隣の部屋のアジュマの声が騒がしく・・・時計を見ると午前4時になったところでした。隣の立川社長の軽い寝息が聞こえるのがなんとも恨めしく感じました。事業で苦労を重ねた人の順応性と物事に動じない肝っ玉に感心した次第です。民泊は安くて(4.5畳ぐらいで3万ウォン=3000円)家族連れや学生などはよく利用しますとのことでしたが・・・初体験の民泊はとてもゆっくりくつろげるところではありませんでした。日本からの中高年にはお勧めできません。
|
翌朝寺の中の食堂で朝食をとり、曇り空の中彼岸花の撮影に出かけました。彼岸花は別名「曼珠沙華」ですが韓国では相思花(サンサファ)とか相思華(サンサチョ)又はハングル読みで(コッムルッ)とか呼びます。
彼岸花の花言葉は「悲しき思い出」「過ぎ去った日々」「想うはあなた一人」だそうです。どの言葉も、哀愁が漂うのは彼岸の頃に咲く花のせいでしょうか。また、情熱的な赤の色が、想う心を掻き立てるのかもしれません。花と葉を同時に見ることはできません、葉のあるときには花はなく、花のときには葉がない。1本の茎を共有しながら、花と葉は決して出会うことができない「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味から相思花(サンサファ)と名付けられました。
先日、日本からのお客様とカルビ食堂に行ったが、この覆盆子酒があるというので注文しました(1本373ml・16度=700円)、この酒の効用を話すと皆さん興味を示し飲んでみたいと希望者多数です、甘くてなかなか口当たりの良い酒です、しかし下半身の効果のほどはいまださだかではありません。 |