2004年9月

 

 今回紹介するのは「チンチルパン」です。直訳すると「熱部屋」というような意味で衣服を着た男女が入れるサウナをチンチルパンと呼んでいます。この発音も日本人がカタカナ表記で発音しても韓国人にはなかなか通じませんから説明が必要です。

 日曜日の夕方に会社の人から電話があり「これから近くの町にある有名なチンチルパンに行くから一緒に行かないか」という誘いです、今まで聞いたことはあったが未体験でしたので直ぐに承知しました。私が住んでいるブンダンから車で30分ぐらいのピョンチョンという町の中心にあるビルの中の4Fと5Fが目指すチンチルパンでした。

 3階の駐車場に車を止めてエレベーターで4階へ、フロントで料金を5000ウオン(500円)払って部屋に入りますと、アジョシが靴箱のキーをくれます、奥の脱衣場でこのキーを渡すと半ズボンとシャツと更衣BOXのキーをくれます。脱場はゴルフ場と同じでここで着替えをし、全てをBOXに入れてスッポンポンのまま風呂場に行きます。


 
街中のビルの4F、5Fに目指すチンチルパンが
ありました。
エレベーターから降りると直ぐに
フロントがあります。
 


 素っ裸のままで歩くのは慣れていないせいか何か不安定で落ち着きません。シャワーで体を洗うがここには垢すり用の手ぬぐいが準備されていました、お風呂は薬湯、泡風呂など日本の健康ランドのようです。サウナの部屋が併設されています、80℃と107℃の表示がありました。興味半分で107℃のサウナに少し入ってみましたがやはり熱気が凄いです、しかしサウナでも素っ裸ですからここでも落ち着きませんね。サウナの横にある水風呂がバカデカイ大きさです、韓国ではどこでも水風呂が水泳が出来るような大きなものなのは何故か不思議です。

 サウナを出て反対側に行くと長椅子にスポンポンで仰向けで6名ぐらいが寝そべって休んでいる人たちがいました、男同士でも一瞬ドキとします、あそこを空に向けて、寝転んでいる姿は壮観です。

 風呂やサウナで汚れを落とした後に、更衣室に戻り先ほど借用した水色の半ズボンとシャツを着て別の入り口から男女が一緒になって休む大きな部屋に入ります、男女の大人や子供が板の間に寝転んでテレビを見たりゲームをやっています。日曜日で家族連れが多いのか子供が大きな声で走り回り騒がしくゆっくりできません。

 

 
ここは男女一緒のチンチルパンです、
なぜかアジュマ(おばさん)ばかりでした。
休憩室の片隅には一人用の赤外線の
部屋がありました。
大きな休憩室では家族連れが、テレビの観戦中です。
男女別にシャツの色が違います。
子供達が走り回りとても騒がしい、日曜日のため
家族が多く入っていた。
このような運動器具の部屋も準備されています
外に出てみると、庭を眺めねがら寝そべって
本を読んだり、庭を眺めたりできます。

 この大部屋には食堂やお土産物屋などがあります。我々は冷麺を食べて腹ごしらえしてから、今度は男女が一緒に入れるサウナの部屋に行きました。60℃、80℃、100℃の部屋がありましたので一番温度の低いチンチルパンに入りましたら何故かおばさんばかりで空いたスペースで横になっていると別のおばさんが私の直ぐ横に寝転んできました。下着一枚だけですから家族的と言えば聞こえは良いがなんだか妙な気分です。

 私が日本人と解った隣りのアジュマがいろいろ話しかけますが韓国語が良くわからない・・熱で心臓がドキドキして来たので出ようと思ったらアジュマが「まだ早いよ」といってズボンを引っ張ったのを振り切ってやっと脱出しました。その後に再度前に入った風呂でシャワーを浴びて一応終了ですが時間が許せば何時間でもここで休むことが出来ます。このような入浴施設は各町に大小さまざま沢山あるようです。

 ここでは睡眠部屋もあります。24時間営業ですから韓国で安く泊まりたい人はこのような所に来れば500円で一泊できます。会社のアジュマとアジョシが案内してくれましたが慣れれば安くてゆっくり出来そうな場所でした。ソウルの一部のチンチルパンでは若い男女の不純な交流の場ににもなっているようで規制すべきという声も新聞に出ていましたがどこの国でも同じような悩みがあります。



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