韓国の正月

2001年2月
  韓国の正月はいつも日本へ帰国しますから経験したことがありませんでしたが今回は韓国駐在の友人夫妻が写真と町の様子を知らせてくれました。

韓国は旧暦で正月をするので、新暦の1月1日は日本のような正月の初参りのような雰囲気はあまりありません。ただ大晦日に鐘閣(チョンガク)で除夜の鐘を鳴らす(韓国では33回のようです)点とテレビに韓服を来たアナウンサやタレントが出演し、特別番組が少し増えるくらいです。

旧暦の正月には日本と同じように民族大移動で、みなそれぞれの故郷に戻り、家族親戚一同集まってお正月を迎えます。今年は1月24日が陰暦の元旦なので、前後3日間が休日になっていました。ウリ会社(我社)も21日から25日まで連休になりました(1日は振替休日)。

ソウルに人口が集中しているため、ソウルから地方へ帰省する人々で陸・空の 便は満杯になります。高速道路で10何時間もかかって故郷に帰ったという話は毎年当たり前になっています、しかし最近は故郷の両親をソウルに呼んで過ごす家庭も増えていると聞きます。

正月の食べ物といえば日本ではお雑煮、韓国でも同じくトックックといって、薄くスライスした餅とマンドゥ(ギョウザ)の入ったスープを食べます。おせち料理はないですが、祭祀を行うのでそのための料理を作ります。その家の長男の嫁をはじめ、女性軍はその準備が大変のようです。 その量はもちろん集まる親戚や客の数によっても違うでしょうが、日本の一般的な家庭のおせちとは比べものにならない量のようです。
このような風景は一般には少なくなったようです。 日本の絵馬のように願いごとを書きます。
懐かしい遊びです。 願いを込めて!。

以下は新聞に出ていた記事内容ですが友人に聞くと最近は昔からの仕来たりをキチンとやらない家庭が増えているとのことでした。

「元旦の朝は早起きして祭祀を行う。屏風を立て、その前に大きなテーブルをだし、その上にお位牌と準備した料理や果物などを並べる。その置き場所もちゃんと決まっていて、それをするのは男性の仕事だ。 全部並べ終わると寒くても窓を開け、あの世にいるご先祖様を迎え、霊がゆっくり食事ができるように一旦その部屋からみんな出る。それから長男から順番に「大きい礼」といって丁寧にあいさつをし、女性は後に行う。例えば自分の親の祭祀でも娘は後からになる。

祭祀が終わるとお正月のあいさつをする。その時に子供たちはお年玉をもらう。その間にお嫁さんたちは食事の準備をする。食事は男性が最初、男性が終わってからか、または別のテーブルで女性と子供たちが食べる。最近はそうでない家庭もあるらしいが、正月はいろいろな面ではっきりと男女差が見られる。」

韓国の正月のあいさつは「セーヘ ポック マーニ パドゥセヨ」。直訳すると「新年に福をたくさん受けられますように」。これは年末から旧正月まで使う挨拶になっています。

今年は1月に旧正月があるので一ヶ月間しかありませんが旧正月が2月になることが多いのでそんな年には二ヶ月間あちらこちらからお正月のこのあいさつを聞こえます。


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