キムジャンとコーサ

2000年12月
  ■キムジャン
     12月に入ると朝晩急に寒くなりました。韓国ではキムチ作りが盛んです。これを「キムジャン」と言いこの時期の韓国の風物詩です。ソウルではなかなか見られませんが、ここ田舎では写真のように外部でおばさんが作っているのを見かけます。家族、親戚に配るため後部に見えるカメに15個ぐらい作ると言っていました。

 何が入っているのか調べて見ましたら、唐辛子、ニンニク、大根、ノビル葱、海老、等の他に魚醤を使っていました、この魚醤はいろいろな種類があり美妙な味付けになるようです。

 韓国からキムチが無くなったらどうなるか?友人に質問しました「みんな弱くなり、韓国人でなくなるだろう・・・」との答えでした。キムチは韓国人の活力のもとですから朝昼晩と食べます。

 

  ■コーサ
     午後6時頃いつものように工場から帰宅しようと工場の入口に行きましたら豚の頭がダンボール箱の上に供えて有りました。聞くとコーサ(告祀)だそうです。

 韓国では巫女(みこ)をムーダン(巫堂)といって、昔から霊感で病気治しや占いなどをしています。何か困った時にこの人に占ってもらう人が以外に多いのです。ある美人ムーダンは一昨年、金日成の死亡日を言い当てたため一躍スターになりましたし、政治家なども政治的運勢を占ってもらったり、選挙となると当落の占いで話題になったりもしています。

 毎年この時期になるとオーナーのお母さんが熱心に信仰しているためムーダンと一緒に工場に来て告祀(コーサ)が実施され商売繁盛と安全を祈願します。

 この豚の口にお金をあげてお祈りしますと願いがかなうとの事でしたので財布にあった5000ウオン札をあげて拝みました、お祈りは「日本語」でやりましたからごりやくは無いなと後で気が付きましたがあとの祭りでした。

 これから工場内で祈願をすると聞きましたので、早速機械工場に行きましたら豚一匹とその前に野菜、果物、菓子、餅などが供えて有りました、豚の前にあるのはマッカリ酒(濁酒)です。傍で白装束のムーダンがお祈りの準備をしてました、これから約2時間祈祷するそうなので早々に帰宅しました。

多分明日から昼食はこの豚が従業員食堂の食卓に上がる筈です。

 


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