98年7月
韓国経済の回復は輸出の拡大にかかっていますが、私が関係している会社も輸出拡大に努力中です。
特に隣りにある日本市場は巨大です、この市場に対しこの会社の製品を販売をする為には通産省管轄の機関で試験承認する「電気用品マーク」の取得が義務付けられております。
この取得に挑戦しましたので以下その取得までの経過と途中での疑問点など感じた事を記します、どなたか私の疑問に答えて頂けると有り難いのですが。
この認証マークを取得する為には次の各項目を満足する必要があります。
- まず工場の認定検査があります、設備その他が基準通りか、品質保証能力があるかどうかをチェックします。合格すると日本国通産大臣の名前の登録証を貰います。この認定検査は韓国の現地機関が代行する事が出きるそうですので韓国の代行機関が行いました、申請してから取得まで3ヶ月かかりました。
- これで初めて試験が受けられます、申請書、図面と共に事前に試験費用と代行費用を韓国側の代行機関に払い込みます。
- 製品を日本の公的機関である電気用品試験所にて性能テストをしまして、合格してから型式認証番号を貰います。(この型式承認の番号も通産大臣の名前で承認証書が出ます)
- 次にこのマークと番号を製品の表示銘板に印刷して初めて日本国内で販売することが出来ます。
- この試験期間はやく2〜3ヶ月かかります。従って製品を日本国内で売れるようになる為には全て上手く行って5〜6ヶ月かかります。
この認定の目的は消費者保護のためやもうえないのかと思いますが少し長すぎます。また認定した後の設計変更に対してはどう対処するのか気になります。
今回2型式の遮断器を申請時に計170万円(試験費、代行料)支払いテストをしてもらいました。
申請から2ヶ月後、1型式は合格しましたが、もう1型式は試験所の試験機の容量が無い為、民間の電力中央研究所で試験をするので追加費用としてもう150万円ぐらいかかるがどうするかとの話が韓国側の代行機関からありました。
日本国内企業はどう対処しているのか聞いたところ殆どはそのメーカーの設備を使用するとの事、1回の試験に約150万円と言うのにもビックリだが、公的機関で試験機がないのも不思議だし、追加費用をとるのも私には理解できません。
これが事実であればよく新聞やテレビのニュースに出でくる非関税障壁(?)かなと思いたくもなります。
中小企業の力では150万円は大きな金額です、韓国の設備を使用できないか検討したが費用は10分の1で出来るようです、世界に企業進出している日本の公的機関が外国企業に対してこの様な状態では困ったものだと考えますが如何でしょうか。
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