外注拡大対策

2000年8月

対前年同月比で約2倍の生産量になりました。韓国国内の建設産業はまだ不況から立ち上がりませんが情報関連企業が投資を加速させていますので見通しでは現状より20〜30%生産量が増加する可能性が十分考えられます。このための消化対策を考えて置く必要があります。
外注化はスペース対策とコスト対策として有効であるが対応を間違えるとかえってマイナスになります。
社内加工費は2年前より上昇し8400ウオン(840円)/Hに対し外注加工費は4700ウオン(470円)/Hであるから計算上では40%近くのコストダンが可能です。外注化の問題点と対策をまとめました。

                   

1.現外注の問題点
  1. 品質に対して信頼できる中核外注が無い。特に2名〜5名の外注先は品質的には信頼できない。
  2. 自社で生産しているときは作業標準通り作っているかどうかスタッフがいつも監視できるが、外部に出すと出しっぱなしで指導せず、教育せず、しかも作業者の出入りが激しい。
  3. 大陸会社の協力会社というイメージがなく、幹部の個人的関係からのつながりで仕事をやっている、幹部の言うことは聞くが担当者の指示は聞かないことが多い、会社対会社のビジネスという関係が弱い。


2.外注拡大に当っての指導内容
  1. 信頼できる中核外注を作る。
    *中核外注とは20〜30名規模の一貫生産が可能な外注会社で技術的にも自主向上力がある会社。
  2. KnowHowのあるKeyPartsは外注化せず社内にて合理化する事。
  3. 部品メーカーから組立外注に直送させることは良いが、部品の品質をどうのように外注に管理、維持させるか、部品一点一点ごとに測定方法、管理幅など決め守らせる事。
  4. 組立作業の外注化と共に内職化も考える、メカニズム組立てのような手作業主体の仕事は内職センターを設立し内職のネットワーク化を図る。
  5. 外注→社内→外注のような加工工程は特別の場合がない限りやめる、one-way生産を目指す事。

外注指導は継続的に行っており、成果は出ているが外注先の体力があまりに弱すぎといった感じがします。こちらに支援できる余力(資金、人)も無いので対策内容の実行は大変であるのが現状です。したがって計画的に時間をかけて対応させる以外ありません。
特に内職センター設置は日本では一般的であるが韓国ではあまり実施していないようです。是非成功させたいと考えています。

前へ
韓国人の心
次へ
かなしい出来事