国内営業体制の改革

99年10月

最近の韓国経済はまだ本格的に回復している感じは有りませんが今年の成長率は年間平均で8%位と予想していますのでこの点に関しては日本より明るい感じがします。
新聞によると台湾の地震の影響もあり半導体が好調なのと通信関係が回復してきているようです、我社の通信関係に使用する製品は今月に入り15%ほど受注が増えてきましたが主力製品の受配電機器の受注が少ないのは建設関係がまだ低調のためのようです。

毎日経済新聞(10月1日付け)に経済指標が公表されていましたので参考までに記します。

「韓国産業研究院発表の国内経済展望」(億ドル)
98年度実績 99年上半期 99年下半期 99年合計 2000年度
実質GDP成長率 -5.8 7.3 8.8 8.1 6.5
輸出額
(増加率)
1,323
(-2.8)
662
(-1.4)
738
(13.1)
1,399
(5.8)
1,493
(6.7)
輸入額
(増加率)
933
(-33.5)
543
(15.0)
616
(33.8)
1,159
(24.3)
1,343
(15.8)
経常収支 406 127 95 221 116
消費者物価上昇率 7.8 0.6 1.6 1.1 3.0
為替
(対ドルウオン)
1,395 1,194 1,176 1,180 1,130

最近になり当社は営業人員を減らし効率化を計ることが目的の改革を実行しました、また合わせて給与を年俸制に切替えました、年俸制に関しては韓国でも流行のようでして工場の間接部門に対しても適用したいと指示してきましたが議論した結果、工場だけはもう少し状況を見守る事になりました。

営業部門の改革

1) ねらい
  • 国内営業は売上げが伸びない、新規顧客が増えていない、現状の売上額で国内営業人員7名は多すぎるので減員し効率化を図る。
2)対策の内容
  • 売上げ規模に合わせて4名減員とする、しかし御用聞的営業と運搬業務の営業から技術営業に転換しスペックインと新規顧客の開拓に力を入れるため営業経験のある技術者を2名増員した。
  • 女子事務員以外は年俸制とし、実績に応じて給与をアップする方式とした。
  • 減員4名(3〜5年勤務)の内2名は代理店として独立させた、2名は他の関連会社に配置転換した。
  • 増員2名(40歳前後)は大手の電機会社をリストラで退職した経験者を採用した、この人は電機エンジニアで販売経験もあり実力がありそうである。
以上により営業部門は7名から5名に減員しましたが、ねらい通り売上増が計られ効率化が図られるか見守ろうと思います。しかし、新入者の意見を聞いてみると年俸にしても本人希望の3000万ウオン(300万円)でなく、2500万ウオンからスタートしたようで不満があり、はたしていつまで勤務してもらえるのか疑問が残ります。

それにしても韓国の経営者の思い切りのよさと素早い行動にはいつも驚かされます。やってみなければ解らない、だからやると言う説明には理解できるがまた朝令暮改にならなければ良いがと感じています。

以上

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