代理店の巡回体験記

2000年4月

不況の中ですが何とか売上増加に結び付けたいと顧客動向調査を兼ね販売部門の幹部が代理店巡回するという事でこれに同行しました、この巡回体験談を披露します。
ソウルとプサン地域の販売代理店13社の巡回に同行しました、代理店の規模は従業員2〜3名、売上高一千万ウオンから一億ウオンぐらいでいずれも小さなお店でした。

各販売店のオーナーはいずれも40歳前後の若さの人で販売での問題点を一生懸命に話してくれました、また日本人の技術顧問がよく一緒に着てくれたとわざわざ日式食堂に連れて行きご馳走をしてくれた所もありました。

■巡回結果の内容
いろいろな要望が出てきました・・要望というより要求でしょう・・いやメーカーに対しての文句を多く聞きました。以前に日本で経験したことを思い出させる内容でした。要約すると
  1. 納期が遅い
  2. 商品ブランド名が浸透してない
  3. 小型機種の価格が高い
  4. リベート率のアップ
ということでした。

工場に帰りまとめて社長に報告しましたが要点は第一に「物流センターの設立」です。韓国人特有の気短さもあるので物流センターの設立による短納期対応と第二に製販情報システムの構築が物流効率の向上につながり拡販増につながるはずと提案しました。

日本のある大手制御機器メーカーは代理店のパソコンでソウルの在庫センターの在庫状況と日本の大阪にある在庫状況が検索出来るし注文した翌日に配送できるシステムが既に構築されていた。今回の巡回した中ではこのメーカーのシステムがいちばん進んでいました。

代理店 配電BOX
ある代理店の正面 代理店で見た配電BOX

■プサンへの一泊体験記
ソウルからプサンまで高速道路でも約5時間かかります。営業所長とその部下と3名で朝8時に出発し途中で昼食を食べて午後2時ごろ目的地に着きました。
前日にホテルはどこに泊まるのか質問しましたら「心配いりません」と返事があったので現地の販売店に予約させたと思っていました。
プサン郊外空港近くの販売店がこの日の最終訪問でしたので夕食は新鮮な刺身としました、食べ終わると午後9時を過ぎていました 車に乗ってから。
ホテルはどうなっている??
部長 ええこれから行きます。この辺りに何軒か多分あります。
何軒か?・・それじゃ予約してないのか?
部長 予約はしていません、ここでどうでしょうか。
運転していた部長が突然右折し駐車場に入り「ここに泊りましょう」と言いながらすぐにホテル内に入りました、どうも雰囲気に違和感があったがすぐにキーを渡され303号室へ案内され入ってみて驚きました。ベッドが丸いし枕もパジャマも二つあるのです。

これはどう見てもラブホテルです。しかし入った以上は騒ぐ訳に行かずそのままシャワーをして一人ベッドに入り、お酒が少し入ったのですぐに眠りました。

翌朝、部長が来たので聞いてみました。
おいここはラブホテルではないか?
部長 日本ではそう言いますが韓国ではモーテルとか旅館といいますよ。
いつもこのようなところを利用するのか?
部長 韓国のビジネスマンは地方で泊まる場合日本のようなビジネスホテルが有りませんからこのようなホテルを利用します。
!!
部長 広くて、きれいだし、価格も3万5千ウオン(3500円)で安いし、どうでしょうか?もっと安いところもありまして2万ウオン(2000円)からあります。
???
ベッド モーテル
丸いベッド モーテル
外に出てホテルを見上げると「MOTEL・VALENTINE」と有りました。車はそこに置いたままで裏道に行くと朝早くから開店している食堂があります。
ここで「チェチョック」という「ニラ入りシジミ汁」とご飯を4000ウオンで食べました、韓国のサラリーマンの一般的は朝の外食価格はは3000ウオンから5000ウオン(300円〜500円)です。

代理店
朝食

今回の初めての巡回はいろいろ経験したが、このようなホテルで宿泊したことが一番貴重な体験でした。
韓国では日本のようなビジネスホテルがまだ普及してないので地方ではこのようなホテルに泊るのが一般的のようです、ですからホテルは事前に予約などせず行き当たりばったりで泊ることになります。

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