2003年6月 |
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6月初旬の韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の日本訪問では過去の歴史には触れず未来志向の日韓関係を強調しました。テレビで一般国民と討論する大統領に私は好感が持てました。過去の諸問題は両国の指導者や国民の不断の努力による解決するものです、その意味でも今回の訪日は成果があったと感じましたが韓国内のマスコミはかなり厳しい評価をしています。 訪問した日がちょうど韓国の顕忠日(ヒョンチュンイル:戦没者慰霊の日)でした、つまり国のために命を捧げた愛国烈士と国軍将兵の魂を慰め、その忠節を追悼するための記念日に天皇陛下の晩餐に出席することに対し、「恥ずかしい低姿勢の外交」と強く批判されたり。また自民党の麻生太郎政調会長の「創氏改名」発言に反発が出たり、有事法制が盧大統領が到着した日に参院本会議で可決、成立した。ことなどが重なり韓国内のマスコミは紙上で次のような表題を使って批判しています。 |
★ | 外交的無能なのか、無神経なのか(中央日報:4日) | |
★ | 韓国の外交未熟と日本の無配慮(中央日報:8日) | |
★ | 無礼な日本・・・情けない韓国政府(朝鮮日報:6日) |
法事の日に日王とパーテイーをやっている「愚か者外交」という表現で政府を批判した野党議員もいたりして問題になったようです。以前から盧武鉉大統領政府は「アマチュア」ではないかと言う議論が韓国内にありますが私はもう少し時間を与えるべき時期ではないかと思います。また民主化された国ではチェック機能としての反体制的なマスコミ論調が一般的ですからまあ私はあまり気にせずに見守ってやるべきとは思いますがね・・。 |
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ただひとつ気になることがあります、それは韓国の大半のマスコミが天皇と呼ばず、日王(イルワン)と表記してます、韓国政府は公式に「相手国の呼称を尊重する」といい「天皇(チョンファン)」と公称してますが一部のマスコミは「日王」で変わりません。
なぜこのような表現のするのか調べてみると、韓国の歴史上の君主が「王」であり、皇帝や天皇でなかったため、日本の「天皇」を認めると自国の君主が日本の君主よりも格下になってしまうからと言うのが理由のようです、この他に「過去、日本統治時代に天皇崇拝を強要されたから」というのもあります。朝鮮半島の国が歴史上常に中国が宗主国であり歴代の朝鮮の君主は中国の皇帝によって冊封された「王」であったことは歴史的事実です。したがって私にはいづれの理由も納得できません。 6月8日付け産経新聞の黒田勝弘氏の記事として「無礼な日本」という韓国紙の表現に対し「韓国マスコミは、最大手の朝鮮日報やMBCテレビをはじめ半数が依然、「天皇」でなく「日王」と表記している。相手国の正式名称を認めず、勝手に表記するという非礼、無礼は構わないようだ」という記事がありました。中国や台湾がすでに「天皇」という呼称を使っているのに韓国マスコミのこの態度は世界的にみても異常であり、失礼ではないかと私も思っています。 |
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2005年が国交正常化40周年に当たるそうです、いまだ実現しない天皇陛下の訪韓問題もこのときが目標になるかも知れません、私は是非この「日王」という表記を「天皇」に改めてもらいたいし「日王」と表記し続ける限り天皇陛下の訪韓はありえないのではないかと思います。 |
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