2003年12月 |
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ルームサロンという高級個室クラブがソウルには沢山あります。 経済が悪くなってもこのような商売はなくならないしかえって繁盛する店もあるのです、私のような身分ではなかなかこのような店は利用する機会はありません・が・たまたま日本からのお客さんの接待でオーナーから同行を求められまして経験できましたので披露しましょう。 ソウル市内で軽い食事をしたあと新興住宅街の江南(カンナム)のルームサロンに行くことになりました、地下一階に降りると高級感がある部屋がいくつも並んでいてその一つに案内されました。こんな体験談 は秘密裏にして口外しないのがマナーであると言う人が居ますがまああまり硬く考えずに体験した内容を書いてみます。 部屋は30m2ぐらいでしょうか、テーブルが真ん中にその周りをU字にソファーが並んでいます、しばらくするとマスターが挨拶に来て名刺など配布したあと30代の女性が来て我社のオーナーとこそこそ話をしていました・・どうも価格折衝や女性をどうするか決めているようでした。 女性が出てゆくと若いお兄さんがウイスキーと缶入り飲料数個と氷を運んで来ました、そのあとまた別の男が大きな皿に山盛りに果物を運んできました、つぎに別な若者が乾き物のおつまみを大きな皿に運んできます。これは全てセットで基本料金に入るようです。 さてこれから乾杯か・・・と思っていると突然ドアーが開いて若い女性が数名ゾロゾロと入ってきて整列・・ どの女性が良いか選んでください、今晩のパートナーです。エ!・・選ぶ・・今晩のパートナー?? ここで大体の日本人はドギマギしていましますね。 誰でもいいですとか・・任せますとか・・なかなか決まりません。そうでしょうね、こんな仕組みには慣れている人は あまり居ませんからね。 ともかく相手が決まっで女性が横に座り乾杯です、その後は韓国式のウイスキーをストレートで飲んだらグラスを相手に渡して注ぎ返杯を待ちます。飲まずにテーブルの上に置くと自分のカップと二つになり
「それはメガネだ!!韓国ではイケナイことになっている」と指摘を受けます。ホステスも売上げ増加のため切れ目無く注ぐし自身でも飲みます。しばらくすると楽器を持った男が入ってきてカラオケやダンスが始まります。男はどこでも若い美しい女性がそばにいてサービスしてくれることに拒否反応はないのですね、楽しい夜が更けるのです。 クラブでは「マダム」が「PD(Party Director)」と呼ばれています。「二次会」が必須であるため、 PDは「パートナーディレクター(二次会の相手を選んでくれる人)」とも呼ばれています、この二次会の実態が性の売買市場の一面になっているのです。このような形態は3〜4年前から始まり、最近は江南のルームサロン一帯で普遍化しているようです。 最近、朝鮮日報の記事から引用すると韓国刑事政策研究院の調査では、韓国の1年間の性売買市場24兆ウォンのうち、ルームサロンと高級カラオケバーのホステスとの性売買に成人男性が使った金額は12兆7850億ウォンと推算され、性売買市場全体の53%に達する金額だそうです。
セックスと暴力、脱税、そして贅沢な飲酒と消費文化…。この時代のルームサロンは、韓国社会のさまざまな「暗部」が共生するには最適の空間であり、ルームサロンが繁盛しているという事実は、韓国社会が「正常」でないことを示す自画像でもあるという記事でした。 最近このルームサロンとカラオケボックスの戦争が話題になっています。 このためカラオケボックスにホステスを不法に置いてサービスを提供する店が増えつつあるのです、最近では主婦がアルバイト契約して電話で呼び出されるシステムがあり社会問題にもなっています。 先に攻勢を開始したのはルームサロンのオーナーの集まりである「全国遊興飲食店中央会」です 。「不法でホステスを置いたカラオケボックスを掃討するまで闘う」と公開宣布しました。
ホステスを雇用し、接客をさせる不法営業カラオケボックスが急速に増加し、各ルームサロンが大きな打撃を受けているという主張です。 道徳的な物差しで計れば何も言えた立場ではないがと言いながらかなり高圧的な攻撃をしている状況です。これからこの戦争がどうなるのか新聞では「バランスの取れた法体系が整っておらず、葛藤と混乱が続いている」と論評していますが・・・。 このような内容は韓国だけでなく何処の国でも同じような現象があります。需要があれば供給があるのは自然の流れです。 |
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