2005年 1月

 韓国経済はウオン高、国内消費の減退、製造業の空洞化、などの影響で経済は2003年に引き続き2004年も不況でしたGDPは3〜4%台に留まるようです。我社としては約20%を占めていた日本からの委託生産が中国に移管され国内販売でカバー出来ずにトータルとして約9%の減収になりました。

2005年度の課題は販売では国内を注力しながら日本、中国、への拡販にも努力する、工場では品質向上への効果のある取り組みです。

品質に関しては一般的に韓国の中小製造業は品質評価設備が貧弱で非常に遅れています。ノギスとマイクロメーターしかない会社が多すぎるし、自社の部品や商品の評価が出来ないようなことが許される雰囲気がある、一つの例として国内でクレームが発生してもA/S(After Service)という言い方で対処しています、この言葉の裏には品質に対する対処の仕方に危機感が感じられません。

韓国政府でも中小企業の育成にはそれ相当の支援をしているようですが企業家自身の考え方も本当の意味での品質第一に変わらなければなりません。


 昨年6月からTOPが交替になり今までと事業の考え方や進め方が変わりました。新商品開発、生産革新、品質問題など従来からの問題はなかなか成果に結び付けることができませんでした。大きな反省点は新商品開発の失敗やクレームの多発によるロスの発生が損益を圧迫したことである。


 TOPが替わると今までの施策が否定され全ての面で新しいことが指示命令される傾向がある、戸惑いもあるが「何もかもやって見なければ解らない」ということで張り切って取り組んでいる。
 国内販売にもっと力を入れ国内でシェアー10%以上は是非とも達成しなければなりません。生産面では品質問題を無くし損益体質の強化が必要である、つまり生産革新運動での成果をだすことであると話してるが・・さて新社長がどんな手腕を見せるのか・・今後のどの様に変革するのか興味がある。。

1、主な課題
 
新商品の計画通りの開発のための組織力強化
販売方式の多様化と製作リードタイムの短縮
カンバンシステムの効果的な導入
人材の育成

商品開発の専門部隊から生み出される商品を早く市場に出せると思ったが昨年から応援してくれている日本人エンジニアから「設計者の能力が思ったより低い」との話がある。中小企業の社員の資質や入社後の無きに等しい教育指導を考えると大企業のような訳には行かない事も事実である。自社の弱みを知って強みに変えるしか方法がない。

昨年度の実績と本年度の計画を過去からのトレンドで示します。