著者は全羅道・慶尚道・忠清道・江原道・済州道を旅をしながら出会った人々や逸話などを通して感じた韓国人の心をこの本で伝えている。
同じ民族でも歴史や地理的な違いによるその地域特有の風土が生まれる。韓国でも同じように道民性(日本の県にあたるのは道)があります、自身としては特に半島西南部の全羅道という地域に以前から興味があった。
10数年前に訪韓した時に「彼は木浦(モッポ)出身だから・・」とある会社の社長の否定的な話を聞いたことがあった。その時はあまり気にはしなかったが、この地域は昔から権力から差別を受けた地域であるという事は知っていた。最近はそのようなことは無くなっていると思うが反体制の土地柄はどのような歴史的背景から生まれそれが云い伝わったのかよく理解出来た。
全羅道は古代の日本との交流があった百済の地である、その為かこの地には「違うけど懐かしい・・・」という昔の日本の匂いのようなものを感じる地域が多い。機会があれば再度訪れたい地方である。その他本音のプサン?建前のソウル?大邸はプライドが高い?中清道はコメデアンの宝庫?済州島の四多など韓国人気質を語っている。
この本を読むと次の韓国観光をする時はソウルや釜山だけでなくもっと地方に出掛けたくなるはずである。
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