2006年3月

 

 日本では花粉症対策がニュースになっていますが杉林の少ない韓国は花粉症がない代わりにこの時期は黄砂(ハンサ)の被害で悩ましい季節となります。

 中国・北西地域とモンゴル地域が急速に砂漠化しているため、韓国に直接的な影響を及ぼす黄砂による被害は今年も拡大することが予想されています。 深刻な黄砂を憂慮して韓国・疾病管理本部は次のような注意を呼びかけています。

  1. 外出時には眼鏡とマスク、長袖の服を着用する
  2. 帰宅後は手足を洗い、ぬるま湯で目をきれいに洗う
  3. 黄砂に露出された野菜と果物は十分に洗って食べる
 

 
黄砂に吹かれて
 

 黄砂のために洗濯物を外に干せないほどになるが・・それよりSOxやNOx、 その他の有害物質が混じるようになると、人が住めなくなってしまうのではと危機感を話す人もいます。爆発的といっていい中国の経済発展、工業化にともなって、各種の有害物質が飛来 することへの警戒です。

しかし、それを中国に直接いうことには問題がありそうです。なぜなら韓国も同じ道をたどり、公害をだしながら、工業化を実現してきたからです。日本もこの道の先輩の国でも有りますからね。

 台風と同じで大きな破壊も起こしますが黄砂は悪い面ばかりではなさそうで良い面もあるようです。黄砂の素の黄土にはカルシウム、ナトリウム、 カリウム、マグネシウムなどの炭酸塩が多く含まれ、強いアルカリ性です、PH8以上で、PH9を超すことさえあるそうです。雨の多い日本・韓国では、酸性雨が問題になる以前から、田畑の土は酸性に傾きがちなところをこの黄砂が緩和してくれていたようです。

「黄砂現象」は地球の歴史であり、地球規模の自然現象ですからどうにもならないのです。

 
 
工場から見た黄砂の景色
 
 
霞んで見える大統領官邸
 

ところで
 工藤静香さんの1989年のヒット曲に「黄砂に吹かれて 」という歌があります。
作 詞 中島みゆき氏、作 曲 後藤次利 氏ですが次のようなものでロマンティックな内容です。

 

黄砂に吹かれて 聴こえる歌は
忘れたくて 忘れた
失くしたくて 失くした つらい恋の歌
眠りを破って 聴こえる歌は
わかってるつもりの
紛らせてるつもりの ひとつだけの歌
もう 蜃気楼なのかもしれない
片思いかも しれない
あなたに似ている人もいるのに
あなたより やさしい男も
砂の数より いるのにね
旅人

黄砂に吹かれて 彷徨(さまよ)う旅は
地下を深く流れる 澄んだ水に似ている
終わりのない旅
微笑(ほほえみ)ずくで 終わらせた恋が
夢の中 悲鳴あげる
あなたに似ている人もいるのに
あなたより やさしい男も
砂の数より いるのにね
旅人


「うそつき」「うそつき」「うそつき」こみあげる
遠くへ向かう旅に出たいの
あなたから遠い国まで
誰にも会わない国まで
黄砂よ何故 嘘見破るの
旅人

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